2006-08-14

行政院金融監督管理委員会(以下「金融監督管理委員会」という)は金融機構が委任状を求める規準を引き上げる意向である

  金融監督管理委員会は来年から、金融機構が委任状を求める規準を引き上げる意向であり、これには、無制限に委任状を集められる規準を払込済資本金の10%から12%の株式保有者に引き上げ、制限付で委任状を集められる規準を厳しく払込済資本金の0.2%の株式保有者にする等の計画を含む。これは持株の少ない株主への衝擊が最大であるが、これも委任状改革の目的であり、金融監督管理委員会の動きにより来年取締役、監査役を改選する開発金融控股股份有限公司(金融控股股份有限公司とは日本で言う金融持株会社のことである)、華南金融控股股份有限公司等の金融機構に重大な影響を与えると予想される。

  台湾では、本来株主総会を順調に開くためのものであった委任状が、とっくに大株主が経営権を争奪する道具となってしまっており、現行の委任状集めの規定が厳しくなく、その気さえあれば、極めて少ない資金コストを負担するだけで、大量の委任状を集めることにより、簡単に金融機構の経営に介入することができ、近年の多くの金融控股股份有限公司の経営権の争いは、更に委任状問題の厳重性を明らかにしている。

  制限付委任状集めを例にすると、現行規定は持株が0.2%または80万株以上であれば、制限付委任状集めができ、高資本額というハードルを設けていない一般産業にとっては、80万株と0.2%はあるいは差異が大きくないかもしれないが、高資本額の金融機構にとっては抜け穴となっている。銀行設立最低資本額100億元を例とすると、0.2%は200万株にも達し、80万株と明らかに不相当であるが、80万株さえあれば、委任状集めができる。委任状の助けの下、金融機構の株主も多くの自己資金を投入する必要がなく、モラルリスクが上升し、過去には少ししか持株のない者が経営権を握り、金融機構を喰い物にしたケースが出現したことがある。

  委任状集めには実に弊害があり、法令は委任状を「買う」ことはできないと規定しているが、競争が激烈な取締役、監査役改選の度に、委任状の価格が急騰し、委任状「購入」禁止の規定はないも同然である、これに加え益々緩くなる敵対的合併買収等の合併買収制限により、委任状の問題は必ずや市場秩序を更に混乱させると思われ、これも監督管理の困難度を大幅に高める。

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