2006-09-11

消費者債務整理条例の草案

  現代社会では消費金融が発達し、消費者の信用が発展拡大するにつれて、多重債務の負担のために弁済不能の問題が生じることを免れることができない。このような事件は現行の破産法により処理できるが、現行の破産法は民国24年7月17日に公布されてから今に至るまで、三回の一部修正を行ったが、その立法時の社会背景と現在の社会経済構造とは異なり、既に社会の需要に応じるには足りない。消費者は通常、経済上の弱者であり、その財産は割と少なく、債権債務関係は割りと単純であり、現行法より簡単に行われる手続によりその債務を処理したほうがよい。司法院は82年7月に破産法改正の検討を開始し、93年5月に改正の検討を完成したが、当時の消費者の多重債務はまだ深刻な社会問題となっていなかったので、これにつき特別な規定を設けていない。当該改正案はまだ立法院で可決されておらず、司法院は94年10月に改めて改正の検討をし、消費者債務整理の専門の章を入れることを検討している。但し、当該改正案に含んでいる内容、範囲は割りと広く、短期内に改正の検討が完成できるものではないので、法務部は民法の債編においてクレジットカードの専門の章を増加することを計画したことがあるが、財政部に異なる意見があるので、続けられていない。

  今年の年初にクレジットカード債務騒ぎが起こったため、司法院はより一層迅速に消費者債務整理条例案を検討し、今月末に「消費者債務整理条例」案の共同署名を完成し、立法院の次回の会期開始前に立法院に提出することができ、且つ立法委員が提案し、且つ一読を完成したバージョンと合わせて審議することができる予定である。本件が国内の金融業に対し甚大な衝撃を与えたので、銀行組合は、専門機構を設置し、審理を行い、民衆を教育、訓練し、3年の施行期限付き条項を定めることを含むたくさんの意見を提出し、「消費者債務整理条例」案の施行時間を遅延させようとしている。但し、司法院の院会はなお5月始めに関係条項を可決しており、司法院はこの案を一日も早く可決し、クレジットカード債務族に再起の機会を与えることを希望している。
司法院の統計によると、今年1月から6月は去年の同期と比べると、金銭消費貸借の一審案件の件数が激増しており、民事小額訴訟件数が39.8%増加し、簡易訴訟件数が36.6%伸び、強制執行の新規件数も37万件余りにも達していることを含んでいる。分析によると、経済景気が鈍化し、クレジットカード債務の問題と関係があり、銀行が今年の2月にクレジットカード債務族と協議しないなら、案件数がもっと多くなってしまうと思われる。よって、司法院は、「消費者債務整理条例」案が一日も早く可決されることができるなら、各地の裁判所の金銭消費貸借案件の負担を軽減することができるはずであると認めている。然るに、司法事務官の配置があって始めてこれらの案件を処理することができる。司法事務官の設置に関わっている「法院組織法」の改正案は現在、既に立法院に提出されていて、審議中である。

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