2018-01-08

自主規制と権益の調和~公寓大廈管理条例第23条をめぐる判決

台湾の高等裁判所は最近公寓大廈(集合住宅)管理条例第23条第1項に関して、ある判決を下した。この判決は自主規制の形成について、一定の制限があることを明言した。この判決により、集合住宅の自主規制形成について、区分所有権者の決議があっても無制限に住民の権益を制限することができなくなる。

公寓大廈管理条例第23条第1項は、住民間の権利義務は、区分所有権者の決議を経た規約をもって規定することができると定めた。集合住宅の区分所有権者は、共同の利益を増進し、良好な住環境を確保するために、区分所有権者会議の決議により規約を定めることができるとされている。これらの規定により、よく見られるケースは、規約が一部の区分所有権者の権利と抵触することである。本件もその事例の一つであり、ある集合住宅の区分所有権者会議が、駐車場管理費が未払いになっている区分所有権者に、駐車場の鍵を渡さないと決めた。これはよく見られる集合住宅の規約である。住民全体の利益を考慮し、管理費未払いになっている住民に対して、駐車場を使用する権限を制限するのも合理的だと思われる。しかし、本件判決では、管理費未払いの所有権者がすでに駐車場の所有権を第三者に譲渡したが、この集合住宅の規約の規定により、新たな所有権者が駐車場の鍵をもらえず、結局、駐車場を使用できない状態に陥り、この新たな所有権者は前所有権者の責任を知らない状態で受け継いだので、これは明らかに新たな所有権者に不公平なことであるとした。

高等裁判所は、この案件に対し、集合住宅の規約が私法自治の一環であると認めたものの、規約が法律行為である以上、その規約が加える制限が法の強行規定・禁止規定又は公序良俗に違反する場合、当該違反した規約は無効であると判断した。この判決以降、合法的に形成された集合住宅の規約であっても、法の強行規定・禁止規定又は公序良俗に違反するものであれば、それは無効であると主張することができる。
前の記事 一覧に戻る 次の記事