2020-08-03

「国民裁判官法」を立法院が可決 満23歳の国民が職業裁判官とともに審理に参加できる

国民裁判官法(中国語:「国民法官法」、以下「法」という)は、7月22日に立法院で可決された。満23歳以上の国民は、地方裁判所の管轄区域内に4か月以上居住すれば、国民裁判官として職業裁判官とともに審理に参加することができる。国民裁判官は事件ごとに抽選され、当該事件のみを審理する。法は2023年に施行される予定である。
 
法は、少年犯罪、薬物関係の犯罪事件以外で、かつその最も軽い本刑が懲役10年以上である事件、および故意行為により人を死に致らしめた事件に適用される。法が適用される事件では、検察官が公訴を提起する際に、起訴状を裁判所に提出しなければならないが、その他に、捜査記録および証拠を合わせて裁判所に送付してはならない。また、国民裁判官6人、職業裁判官3人により「国民裁判官法廷」が構成され、その3分の2以上が被告人を有罪と認定して、はじめて有罪を言い渡すことができる。なお、刑の酌量については、国民裁判官および職業裁判官両方の意見を含む過半数の意見によって決定する。
 
国民裁判官の身分資格については、満23歳で、地方裁判所の管轄区域内に4か月以上居住しなければならないほか、高校・高等専門学校以上又は同等の学力を有する国民でなければならない。ただし、正副総統、各政府機関の首長および政務人員、民意代表、政党の職員、現役の軍人・警察官、大学の法学教授、裁判官、検察官、弁護士、公設弁護人である者など、または国民教育を終えていない者、公権を剥奪されている者、懲役以上の刑の確定宣告を受けている者、破産宣告を受けている者、裁判所の決定により清算手続きに入っている者は、国民裁判官として選任されてはならない。また、国民裁判官に選任された者は、審理に参加する義務があり、国家より手当、旅費などの必要費用が支給される。なお、法には、選任された者の所属している会社などは、その者が国民裁判官として職務を執行する間、公用休暇を与えなければならず、職務上の不利益処分を与えてはいけない、と規定されている。
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