2019-08-26

会社の吸収合併又は新設合併に伴い先物取引の商品を承継した場合に先物取引税は課税されない

2019年8月7日付の財政部の台財税字第10804012490号通達によると、会社(国内外を問わず)の吸収合併又は新設合併によって、存続会社又は新設会社が消滅会社の台湾国内の先物取引所での先物取引の商品を承継したことについて、合併による包括承継であり、先物の売買ではないため、先物取引税に関する条例第1条は適用されず、先物取引税を課税しないと解釈されている。
 
先物取引とは、売り手と買い手が、取引の対象となるモノを、現時点で取り決めた価格(約定価格)で、将来の一定の時期(決済期日)に受け渡しすることを約束する契約である。そして、当初の契約どおり決済期日に金銭とモノを受け払いして取引を終えることもできるが、先物取引では、決済期日前に、当初の契約と反対の契約を新たに結び、2つの契約を相殺し、当初の契約と新たな契約との差額を清算(差金決済)することで取引を終了させることができるのが特徴である。
 
先物取引税に関する条例によると、先物取引税とは、台湾国内の先物取引所で先物取引を行う売り手と買い手双方に対して、1回ごとの取引の契約金額の一定比率を課税するものである。もっとも、会社の吸収合併又は新設合併によって、存続会社又は新設会社が消滅会社の資産、負債、権利義務の全てを引き継ぐ場合、存続会社又は新設会社が消滅会社の先物取引の商品を承継したことは先物取引に該当し、先物取引税が課税されるかどうかが問題となった。
 
類似の問題として、合併に伴い有価証券を承継した場合に証券取引税は課税されるのか、という問題がある。証券取引税に関する条例によると、証券取引税とは、有価証券を売却した人に1回の取引の約定価格の一定比率を課税するものである。そして、1978年1月1日付の財政部の台財税第38005号通達、2010年10月22日付の財政部の台財税字第09900371310号通達により、存続会社又は新設会社が消滅会社の有価証券を承継したしたことは合併による包括承継であり、有価証券の売買ではないため、証券取引税を課税しないと解釈されている。
 
今回の2019年8月7日付の財政部の通達は、存続会社又は新設会社が消滅会社の先物取引の商品を承継したことについても、合併による包括承継であり、先物の売買ではないため、先物取引税を課税しないことを明らかにした。
前の記事 一覧に戻る 次の記事