2020-02-10

台湾におけるレギュラトリー・サンドボックス制度

近年、台湾がフィンテック(FinTech)の発展の潮流に乗って、フィンテックの発展が注目を集めている。そのため、新たな規制緩和と政府の促進策の後押しを受けて、立法院が2017年12月29日に「フィンテック発展及びイノベーション実験条例」(中国語:「金融科技發展與創新實驗條例」。以下「本法」という)を可決した。2018年4月30日に同法と関連法令が施行された。台湾はイギリス、シンガポール及びオーストラリアに続き、世界で4番目の実施国となる。

本法により、主務官庁である金融監督管理委員会(金管会)がフィンテックによる革新的な金融サービスに実験の場を提供する。そのため、フィンテック技術を利用するイノベーション事業者は、金管会の許可を得た上、フィンテック事業を実験することができ、銀行法等の法規制が例外的に緩和されるという仕組みである(いわゆる「規制のサンドボックス制度」)。

詳しく言うと、金融業者又は金融IT業者は、金管会へ「金融テクノロジー革新実験」(以下、「実験」という)を申請することができ、金管会がその申請を受けて60日以内(法8条)に審査を行う。金管会の許可を得た上、原則1年間(法9条)の実験の段階においては、実験による業者の行政責任と刑事責任(法25条、26条)を免れるが、業者が参加者(消費者など)に保障措置を提供しなければならない(法20条~24条)。なお、金管会には実験の申請及びその実験の結果を年度ごとに公表しなければならない(法11条)。それから、実験の結果を斟酌し、関連金融法令の妥当性を併せて検討する義務が付けられている(法17条、18条)。

本法の規定に基づく実験の申請案件について、2019年11月14日までに、金管会が計7件を許可し、1件を却下し、4件を審査している、というサンドボックス制度の活用実績を取りまとめた。
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