2021-08-23

国際的な租税回避防止の一環、外国子会社合算税制が施行へ

外国資金還流に関する法律の適用およびその申請は、今年8月16日に打ち切られた。それと同時に、国際的な租税回避防止の動きに合わせて制定された所得税法43条の1から43条の4までへの対応が急がれる。所得税法43条の1から43条の4まででは、移転価格税制(TP)、過少資本税制(Thin capitalization)、外国子会社合算税制(CFC)、実質管理地の認定(PEM)が定められ、併せて租税回避防止四本柱ともいう。そのうち、CFCとPEMの規定は現時点ではまだ施行されていない。専門家によれば、CFCとPEMの規定は、オフショア企業を保有または支配している個人や企業に根本的かつ広範囲な影響を与えるという。
 
外国資金還流に関する法律を制定した時、立法院は附帯決議をし、同法律の適用が打ち切りになってから一年以内に、行政院に報告し、CFCの導入に関する所得税法規定の施行日を定めてもらうよう財政部に求めた。だが、新型コロナウイルスの感染状況を受け、CFCは納税義務が増える法案であり、それを慎重に評価しなければならないこと、正式な施行日が外国資金還流に関する法律の期限切れ後1年とは限らないことなどから、2022年1月1日に施行されるかどうかは未知数である。また、PEMの施行については、立法院の附帯決議や財政部の声明を踏まえれば、CFCの施行と同時に施行日を定めることは計画されていない。
 
専門家によると、CFC導入後、税負担の少ない国や地域におけるオフショア会社に利益を留保している個人や企業は、投資収益を分配したとみなされ、法律に基づいて20%の基礎個人所得税と営利事業所得税が課されることになる。一方、PEMが施行されれば、外国の法律に基づいて設立・登録され、実際の経営拠点が台湾にある外国企業は、台湾企業として扱われ、所得税法とそれに関連する法令に基づいて課税されることになる。
 
専門家は、オフショア会社がCFCとPEMの両方の適用要件に該当すれば、PEMの適用がCFCよりも優先されるが、現在のところ財政部はCFCのみを先に実施することを計画しており、疑義が生じやすいPEMはまだ実施されないことにより、当面の間は徴収機関と納税者との適用を巡る紛争が回避できると指摘した。
 
また、CFC発効の各企業に対する影響について、各タックスヘイブンにて経済的実体法が次々と発効した後も、多くの台湾企業は既存の投資構造を変えずに、保有するオフショア会社に台湾に支店を設立させ、当該支店にオフショア会社のすべての所得を申告させ、経済実体テストの適用免除を主張しているが、この構造にもCFCが適用され、オフショア会社を保有する企業や個人にとって、早期課税義務や二重課税が発生する可能性が出てくるという。
 
CFC制度の実施は租税回避防止の国際的な傾向でもあり、国内の感染状況により台湾における施行の時点はまだ定かではないが、個人でも企業でも、投資スキーム、税務コストおよび資金運用といった面に関する影響を考慮し、早めに対応策をとることが望ましい。
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