2022-06-06

憲法法廷:異国両親の未成年子女引渡し事件では、継続性原則、子女の意思を考慮すべき

2022年5月27日、憲法法廷は2022年憲判字第8号判決を下した。本件は、憲法訴訟法施行後初めての「裁判憲法審査」(確定の最終裁判に対する違憲審査)判決である。
 
本件判決理由の摘要は以下のとおりである。
 
  1. 憲法訴訟法第59条第1項に定められた確定の最終裁判とは、本案の裁判のみならず、非本案の裁判も含む。
 
  1. 家事事件法による暫定処分の決定につき、審級救済を尽くせば、裁判憲法審査の客体になりうる。
 
  1. 異国両親の未成年子女引渡し事件において、子女の最善の利益を優先して考慮すべきであり、継続性原則(つまり、現況維持原則)、および子女の意思を考慮すべきである。
 
  1. 原審が、未成年子女に意見陳述の機会を与えず、住み慣れた居住地について斟酌しなかったのに、最高裁の決定は原審の決定を維持した。これは、適正手続、未成年子女の人格権および人間としての尊厳を保障する憲法の趣旨に抵触している。
 
  1. 最高裁の決定を破棄し、差戻す。
前の記事 一覧に戻る 次の記事