2006-09-18

被告が欠席した外国判決でも、原告が強制執行を申立てることができる

  地球村の形成に伴って、国際間の相互交流が頻繁に行われ、近年原告が外国裁判所判決をもって台湾裁判所に強制執行を申立てる案件が日々増加する趨勢にある。

  近頃の、新竹地方裁判所のある判決を丁度事例とすることができる :外国籍原告がアメリカのカリフォルニア州裁判所に、台湾籍被告を相手に「損害賠償の訴え」を提起したが、被告が訴訟に応じなかった。その後、被告敗訴判決が下され、確定し、原告が該判決をもって新竹地方裁判所に強制執行を申立てた。被告は関連訴訟資料を全く受領しておらず、本件につき全く知らないと抗弁した。ただ裁判所は、該訴訟関連の召喚状及び訴状副本などの資料を既にアメリカのカリフォルニア州の某地(住所略)で指名送達方式をもって直接被告に交付した、それは送達人の署名及び住所があり証明できる、そして被告の台湾住所に送達した書類は、被告が一旦受領した後、受領拒否を理由として返却した。このほか、被告に送達しなければならない判決書及び差押命令のどちらも合法に被告に送達された、それは送達証明書の英文本及びその中国語訳本があり証明できる、よって訴訟の通知が既に合法に被告に送達された、被告が自ら消極的、訴訟に応じない態度を選択したため、保護する必要がない と認定した。

  被告が更に以下のように抗弁した。原告と被告が以前アメリカで一緒に会社を設立したことがある、ところが原告がアメリカで職権を利用して勝手に自分の賃金を上げ、且つ会社の資金を借用したため、被告が投資した株金が全て着服された、また原告が会社資金を使い切り、且つ負債を負ったため、被告に莫大な損失を被らせた。ところが原告がなんと被告に対し損害賠償の債権を有しているとでっちあげ、アメリカ裁判所が実質審理を行わないという抜け穴を利用することを意図し、裁判所をその共犯とし、強制執行を申立てた、その下心は歯牙にもかからない。ただ裁判所は、原告の被告に対する損害賠償請求権が存在するか否かは、実体事項であって、裁判所が斟酌できる範囲ではない。原告に損害賠償請求権があるか否かに係る裁判所の実体上の認定は、証拠取捨から得た心証の問題であり、社会一般利益または道徳観念に違反するとはいえないと認定した 。よって裁判所は、アメリカ判決に、台湾民事訴訟法第402条の、合法に送達していない、または台湾の公の秩序、善良の風俗に反する等、その効力を認めるべきでない事情がないため、強制執行を許すと判決した。

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