2020-11-02
ハウスキャディとゴルフ場の運営会社との間に雇用関係が認められた裁判例
新北市淡水区にあるゴルフ場に勤めていた42名のハウスキャディが、ゴルフ場の運営会社に対し、雇用関係の存在を主張し、給料、残業代、解雇手当及び退職金の支払いを求めて提起していた訴訟で、10月5日、台北士林地方裁判所は、ゴルフ場の運営会社に対し、解雇手当及び退職金として合計ニュー台湾ドル約2,933万元の支払いを命じる判決を言い渡した。
本件では、ゴルフ場の運営会社とハウスキャディとの間に雇用関係があるか争いになっていた。
ハウスキャディは、客のゴルフバッグを背負い、ゴルフカートを運転するだけではなく、ゴルフ場内の清掃、整理等の仕事もしていたこと、ゴルフ場のユニフォーム規定、シフト表及び休暇制度等就業規則に従わなければならなかったことから、両当事者の契約関係は雇用であると主張し、給料等として合計ニュー台湾ドル約1億元を請求した。
一方、ゴルフ場の運営会社は、ハウスキャディは自ら管理者を選任し、また、他のゴルフ場での仕事を兼務することもできたと主張し、運営会社にはハウスキャディに対する指揮・監督権限がないため、雇用関係はないと反論した。また、運営会社とハウスキャディとは、請負契約を締結しており、両当事者間の契約関係は請負または委任であると主張した。
第一審の台北士林地方裁判所は、関係者の証言やゴルフ場の内部公告等の証拠を取り調べた結果、ハウスキャディは請負人ではなく、運営会社に対して従属的な労働関係にあるため、両当事者間の契約関係は雇用であると認定した。もっとも、給料と残業代の不足額の請求については、立証が不十分であるとして棄却し、解雇手当及び退職金の支払いのみを命じた。