米マサチューセッツ工科大学は台湾における商標権の紛争に勝訴した。
「MIT」は米マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology)の略称及び登録商標である。台湾の「多元智慧教育集団」というグループは、民国93年に「MIT」の図柄で商標を申請して智慧財産局から登録許可を得たことがある。マサチューセッツ工科大学は台湾で異議を提出した。裁判所は97年に判決を下し、「多元智慧教育集団」の敗訴であり、もうその商標を使用することができないと言い渡した。
109年の歴史を有する米マサチューセッツ工科大学の英語の略称はMITであり、同大学は民国77年より、「MIT」という商標につきアメリカ、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、イギリス及び日本などの諸国で登録許可を得、教育、訓練課程などのサービスに使用指定した。また、同大学は民国86年に台湾で「MIT」をもって商標及びサービスマークの登録をし、教育サービスに使用指定した。
民国93年6月に台湾の「多元智慧教育集団」は、「MMIT Education Group Multiple Intelligence Technology及び図」という商標を、商標法施行細則に定めた商品及びサービス分類表第41類の「コンピュータ塾、技能訓練塾、塾、外国語塾、珠算塾、レコード、ビデオテープ、ビデオディスク、LD、ラジオ放送局及びテレビ娯楽番組の企画、制作」等の数十項のサービスに使用指定して、智慧財産局に対し登録を申請し、且つ商標登録の許可を得た。マサチューセッツ工科大学は前述の状況を発見した後、台湾で智慧財産局に対し異議を提起した。智慧財産局が「多元智慧教育集団」の商標が商標法の近似等の関係規定に違反したと認定し、「多元智慧教育集団」の商標登録を取消したので、「多元智慧教育集団」は裁判所に対し商標異議事件の訴えを提起した。
この商標紛争の訴訟につき、台北高等行政裁判所の判決は、前述二つの商標を比較すると、同じ「MIT」という外国語を有し、且つその外観または読み方のいずれも、一般大衆をして、この二つの商標の商品若しくはサービスが同じ若しくは異なるが関連性があるシリーズの商品若しくはサービスを出所とすると誤認させ、または二つの商標の使用者に関係企業、授権、加盟またはその他類似の関係があると誤認させる可能性があり、混同、誤認が生じる恐れがあると認定した。また、判決は、「多元智慧教育集団」の商標の使用範囲も、マサチューセッツ工科大学の商標が使用される教学、訓練課程等のサービスと、性質上かなり類似し、且つ高度の関連性を具有していると指摘した。よって、裁判所は、前述の二つの商標が高度に近似の商標だと認定し、更に「多元智慧教育集団」の敗訴と判じて、マサチューセッツ工科大学はこれによって商標権を確保することができた。