2008-07-21

世界に合わせて 台湾が渉外民事法律適用法を大改正

1953年6月6日に公布、施行された後、改正されたことがない渉外民事法律適用法につき、司法院が55年を経て大幅に改正することを決定し、現行の「行為地法」の原則を改め、「関係が最も密接な法律」主とすることとし、経済のグローバル化及び国際環境変遷のニーズに応じ、且つ世界的に主流な法制に合わせ、これによって台湾の裁判所が渉外民事案件を審理するとき、適用する法律の合理性及び明確性を向上させ、国内外企業の台湾司法に対する信頼を増す。

今回改正草案は、渉外商事問題の準拠法の新設を含み、法律適用上遭う可能性がある問題についてのできるだけの新設及び改正により、法律適用の明確度及び合理性を向上させた。今回の大幅な改正は裁判所の渉外民事事件の審理に対し重大な影響がある、改正草案の施行後、充分に私権を保障することができることを期待すると司法院は表示した。

例えば現行法第9条に、「不法行為によって生じた債権債務に関しては、不法行為地法による。但し台湾の法律が不法行為と認めない場合は、これを適用しない。」と規定している。言い換えると、不法行為で生じた紛争は、行為発生地の法律によって定まる、但し、台湾の法律が不法行為と認めないときは適用しない。しかし、この規定には、経済グローバル化の関係で、訴訟実務上既に若干の変化が生じた。

例を挙げると、台湾の甲社がチェコに投資して、工場を設立したが、その商品が米国インテル社の特許権を侵害した。後に甲社が商品を台湾で売り、インテル社の特許を使用許諾されている乙社に発見され、乙社が裁判所に権利侵害訴訟を提起した。乙社が該商品の独占的な特許使用権を享有すると主張したが、該権利侵害商品の実施範囲はチェコ及び台湾を含む、乙が裁判所に権利侵害訴訟を申立てるとき、台湾の法律を適用すべきか、チェコの法律を適用すべきか?

司法院民事庁長の呉景源は、新改正渉外民事法律適用法第25条によると、不法行為で生じた知的財産権の紛争には、不法行為の当地の法律を適用する、但し、別に関係が最も密接な法律があるときは該法律によると表示した。よって、乙が台湾で提起した権利侵害訴訟の準拠法は当然台湾の法律である。但し、インテル社が台湾で訴訟を提起する場合、裁判所がその訴訟の請求を却下する可能性がある、なぜなら甲社がインテル社の特許権を侵害した地はチェコであり、台湾ではなく、インテル社と甲社との間の不法行為は関係が「最も密接な法律」、チェコの法律によるはずであるからである。
     

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