2009-02-09
大法官釈字第654号解釈:接見禁止付勾留をかけられた被告人に弁護士が接見するときの全過程の録音は、違憲である
司法院大法官会議は、2009年1月23日に釈字第654号解釈を出し、接見禁止付勾留をかけられた被告人に弁護士が接見するとき、拘置所が全過程を録音することに関わる勾留法の規定について、訴訟権保障という憲法の趣旨に違反し、勾留法第23条第3項及び第28条の規定は2009年5月1日より失効すべきであると認めた。
この件は、元台北県政府県長室主任麥安懷が汚職案件に関わり、接見禁止付勾留をかけられた時、弁護士との面会時に拘置所が盗聴、録音したことに訴訟防御権を侵害する虞があると認めたため、勾留法第23条及び第28条の規定等の条文の憲法解釈を申立てたものである。
現行勾留法第23条は、勾留された被告人が訪問者と会見する場合、拘置所が接見を許したとき、監視しなければならなず、弁護士が勾留された被告人に接見するときも関係規定を適用すると規定している。該項にいう「監視」は、勾留法及び同法の施行細則で規範された趣旨、全体な法律制度体系から見れば、拘置所員が立ち会って見るのみならず、なお盗聴、記録、録音等の行為を含むとわかる。且つ現在実務上、勾留された被告人と弁護人との接見は、拘置所が上述規定によって盗聴、録音している。
司法院大法官会議が勾留法第23条第3項の規定につき違憲であると認めた主要な理由は以下の通りである。勾留された被告人が外部と隔離されているため、弁護人との接見の時だけ、干渉を受けない状況で十分に自由に意見疎通をすることで始めてその防御権の行使を確保することができる。該規定によって拘置所が勾留の目的を達成する、又は拘置所の秩序を維持するのに必要な場合を問わず、盗聴、録音できるのは、勾留された被告人が弁護人と十分に自由に意見疎通をする権利を制限し、その防御権の行使を妨害し、既に必要な程度を超えており、憲法第23条の比例原則の規定に違反し、訴訟権保障という憲法の趣旨に符合しない。
また、勾留法第28条と同法第23条第3項の規定によると、勾留された被告人に弁護人が接見する時の盗聴、録音で得た情報は、捜査又は審判上で被告人の本件犯罪事実を認定する証拠とできる。今回の大法官会議釈字第654号解釈が勾留法第23条第3項の規定につき違憲であると解釈したため、該範囲内の勾留法第28条の規定は被告人の防御権の行使を妨害し、訴訟権保障という憲法の規定に抵触し、違憲であり、失効すべきであるとされた。