2010-05-17
証券取引法改正: 「12時間ルール」から「18時間ルール」へ、財務報告書を一ヶ月早く公表
台湾の立法院は5月4日に証券取引法改正案を可決した。今回の改正では、まず、インサイダー取引を防ぐための証券取引法第157-1条の、「会社の取締役、監査役或は支配人」、「会社の株式を10%超保有している株主」、「職業又は支配関係に基づき情報を得た者」、「上記の身分を失って3ヶ月未満の者」又は「上記インサイダーから情報を得た者」というインサイダーが、株式発行会社の株式価格に重大な影響がある情報を実際に知った場合は、該情報が公開されて12時間が経過したときに限り、該会社の上場している株式又はその他株式の性質を有する有価証券に対し、買入れ、売却をすることができる(日本では「12時間ルール」と言う) という規定を厳しくし、公開された後の株の売買ができない12時間以内を18時間以内に延ばした。つまり「12時間ルール」から「18時間ルール」へ改正することにより、株式市場の公平性をより確保する見通しである。また、インサイダーが重大情報を「知った」というインサイダー取引の定義を「実際に知った」に変えることにより、インサイダー取引の認定基準が一段と慎重になると共に、裁判上で検察官に課せられる挙証責任も重くなると見込む。なお、もう一つは財務報告書の公開時期に関する改正である。元々の規定では、会社が会計年度終了後6ヶ月内に株主総会を招集しなければならない一方、4ヶ月内に財務報告書を公開しなければならず、株主総会招集の期間は2ヶ月しかない。これを原因として、実務上、数社の株主総会の開催が同一時間に重なる現象がよく見られ、小株主の株主総会に出席する権利が大きな影響を受ける。よって、今回の改正は、証券取引法第36条が規定している財務報告書を公開する時間を元々の会計年度終了後4ヶ月から3ヶ月へ短縮することにより、会社に時間的な余裕を与えることを期待している。