2015-09-21
労働者自主的な残業 会社は残業代支払うべし
先日(9月8日)労働部が、勤務時間が毎日の正常労働時間を越えて、実際労務を提供し、私用ではない場合、使用人が事前同意していないと主張しても、残業代を支払わなければならい、と発言。
今年上半期の国会では労働基準法の法改正が行われ、来年元旦から全国の労働者に対し、週休二日制を導入する。しかし、サービス残業の現象が残っている限り、たとえ現行法の2週間84時間を1週40時間まで減少させたとしても、労働者にとっては、労働時間の減少の実感が沸かない。
時間外の労働については、労働基準法32条(日本労働基準法の三六協定相当)時間外労働規定があり、組合もしくは労使協定の同意を得て労働時間を延長することができる。当然、労働者は時間外の労働に相当の残業代の請求ができる。実際多くの会社は残業代の請求を就業規則にて定め、使用者の事前の許可が必要という規定が置いてある。ただ、従業員が残業代を請求すると、上司に非難され、諦めてサービス残業にならざるをえないことは珍しくない。そこで、使用者が知らない場合また使用者に届け出もしない場合の残業代の請求可否について実務の争いがある。
主務官庁の副司長である傅慧芝は、「従業員が職場で延長勤務する以上、会社のために労務を提供し仕事を行い、使用者も消極的に従業員の職場での勤務継続を黙認し、その結果、使用者も利益をもらえたことで、残業代を支払うのは当然である」と説明している。なお、労働条件及び就業平等司の司長である謝倩蒨も、「会社内での残業をなした以上、上司は知らないわけがない。もし、上司が残業に反対する場合、即その場で従業員に告知すべきである。さもないと、黙認と認定すべきで、当然残業代を支払うべきだ」とコメントした。
訴訟の場になると、会社の残業代の請求の規定、使用者の事前の許可なしでは請求できないという文言は、労働基準法24条残業代支払いという法的な強行規定に反したため、無効となり、上司の許可がなくても、労働者は残業代を請求できる。問題は、残業の立証である。従来、従業員に立証責任を負わせ、残業の事実及び必要性の立証が足りないため、残業代の請求が退けられ、泣き寝入りの例も珍しくはない。しかし、前掲主務官庁の発言に鑑みて、今後、労働者の保護を強化し、その立証責任は従業員から会社に負わせる方向が窺える。今後の実務の展開に注目したい。